
1967 SONY ES-22T 2-Trackという非常に珍しいマシンをネットで見つけました。なんと1967年です。ebayで出品されていました。詳細写真は、こちらでご覧頂けます。でもいずれ削除されるかもしれないので、こちら小さな画像ですが使わせて頂きました。これだけの状態で保管されているのは驚きです。SONYもプロ用マルチトラックテープレコーダーも作っていましたが、SONYのメンテの人達は嫌っていました^^;やはりスチューダマシンの方が分解、組み立てがバッチリストレス無く出来るからです。SONY製はビスの数がやたらと多く、しかもその組が甘いので非常に面倒だったそうです。

構造上、キッチリ所定の機能を実現するためにスチューダマシンは個々の部品の厚さや間隙まで設計に包括されていて実際に組み立てる際、ビッタリはまるそうです。しかもトランスポート部分はブロックごとに分けられた緻密な設計が施されているそうです。これはSONYスタジオのメンテの方達から聞いている事ですから事実です。それにしてもカラーも灰色ってのは事務机的なイメージで暗いですね。これはポータブルに関しても同じ事が言えます。SONY EM-3 デンスケ をご覧ください。

とは言え、このマシンは非常に珍しいし貴重な写真なので、こちらに残しておくことにします。





















プロ用機器の世界ではSONYの地位は殆ど認められていませんでした。Studer J37 4-track tape recorder (1964–1972)は既にプロの現場で活躍していました。そして数々の名盤を残しています。なにせ、こちらは既に4トラック。そして、その技術が世界中のスタジオでSTUDERマシンが標準になるわけです。我が国のSONYは、この分野でも後発。しかも、新参者の企業。プロ機材としては、まだ認められない時代でした。

テープ走行回りも簡素で合理的な構造になっています。しかもアッセンブリー組み立てなので初期値再現性が非常に高いそうです。テープ編集用ブロックまでヘッドカバー上に配置されているのです。プロ機材としては当然の事。この時代に既に格の違いを、まざまざと見せつけられる思いがします。

メンテナンスも非常にやりやすい構造になっています。やはりプロ用とは、こうでないとね!そして、なんと50年後のデジタル世代になって尚かつ求められる音として「Waves Studer J37 Abbey Road Tape Saturation Plugin」販売されている!この違いこそ日本製品には無い輝きです。それは取りも直さず現場の要求で生まれたプロの機材。発想の源が全く違うって事ですね!これはデジタル世代になって更に、その違いを見せつけられています。既存技術の修練ではないという事を... テーマ:DTM、宅録、ミックス、レコーディング、機材 - ジャンル:音楽
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